【感想・レビュー】智心館の根幹を作った本 | 『超効率勉強法』メンタリストDaiGo
栃木県下野市小金井の学習塾、智心館塾長です。
今日は、久しぶりに本の紹介をしていこうかと思います。
言わずと知れた、あのメンタリストDaiGoさんの著書になります。
タイトルにも書いたのですが、この本、智心館のスタイルを確立する上で、おそらく最も参考にした書籍だと思います。
なぜかという話をまずはします。
自分自身の疑問に対しての、答え合わせのような本だった
私は現在、このように塾講師なんぞやっているわけで、やはり学生時代、それなりに勉強はできたほうではありました。
しかし、
「じゃあ、なんでできるようになったのか?」
ということは、なんとなく説明できても、ハッキリとした答えは出せていなかった時期があります。
私はこの本で、その問いに対する答え合わせをしてもらったような気がしたのです。
この本の最も言いたいこと
この本の結論は、かいつまんで言うと、
“アクティブに脳内が働いている勉強が、最も効果の高い「使える勉強」である。”
ということです。
そして、科学的に間違っている様々な勉強法を、学校(塾)の先生が推奨している場合があり、
(間違っている勉強に関しても、かなりのページ数で紹介されておりますが、この記事では、長くなるので触れません。気になる方は買うか、塾にある本書を手にとって見てみてください!)
真に効果のある勉強法を、日々勉強を頑張る学生に伝えたいという思いで書かれた本です。
私の体験とリンクしていた部分
私の中学生時代、最も点数が上がったとき、それは他でもない、
中3で、過去問を解いているとき
でした。
この本において、アクティブラーニングとは、主に二つのポイントがあると示されております。
①想起
②再言語化
①想起とは、
読んで字のごとく、想い起こすことなのですが、これを最も発揮できる勉強法が、試験を受けたり、自分でテストしてみたりすることなのです。
話を私の話に戻すと、過去問を解くことで、難易度の高いものから低いものまでまばらに解き、
ゼロから自分の知識を組み立てる勉強ができていたために、様々な出方に対応できる強固な知識が出来上がったのだと思います。
これを私は塾において、「毎時間テストをすること」で実践しております。
それはまさに本書でも、
本当に学習の成果を上げたいならテストは毎日でも行うべき
という風に記載されており、いかにテストが、理解度の確認だけでなく、“ものを覚えること”そのものかということが証明されています。
②再言語化とは、
学んだことを「自分の言葉に」置き換えていくことです。
これも私が日頃授業している中で、生徒によく言う言葉なのです。
勉強をする中で、“理解する”という脳の動きは常に欠かすことができません。
また、暗記をする際にも、無思考な丸暗記ではなく、そこに理解を入れることで、覚えやすさがグンとアップするなんてこともございます。
そんな時、自分で説明できるように覚えてみること。
自分の言葉に置き換えるとは、例えて言うと食べ物を噛み砕くような行為です。
勉強ができる子は、噛み砕いて覚えるので、いくらでも知識が吸収できる。
苦手な子は、それを丸呑みしようとするので、呑み込めない。吸収できない。
ですので、手っ取り早くできる子になりたければ、自分の知っている知識と結びつけたり、「あ~つまりはこういうこといいたいのね!」の姿勢で授業に臨むこと。
まさにアクティブに脳内が働いている状態とはこのことなのです!
ものを教える側がこれを知っていることも大事
教える側としては、往々にしてこの思考が抜けてしまいがちです。
要するに、分かりやすく教えれば生徒は理解してくれる。
と思いがち。
いい先生とは、それで十分なのではなく、それに加えて生徒の話をよく聞ける先生だと思っています。
なので、私も生徒ができていない時にまずやることは、「知っている範囲を共有する」こと。
どこまで分かっていて、どこで躓いているのか、その“段差”をお互いに共有し、そこから一段上がるには何が必要なのかを伝えていきます。
それをやらずに解き方だけを教えても、再現性がなくなってしまいます。
もう一度次こそできるようになってもらうためにも、「なぜそうなるのか」を身をもって体感してもらう必要性があるのです。
補足|自然の力で集中力が倍になる!?
最後に、本書に出てくる、個人的に面白いと思った話をします。
それは何かと言うと、おススメの勉強場所に、植物が多い公園や近所の河川敷を挙げているのです。
2018年にイリノイ大学が行った研究で、近代的な設備が揃った教室よりも、アウトドアで勉強をした方が勉強に対する集中度が、2倍も高かった事が分かったそうです。
そして、これの何が面白いと思ったかと言うと、私もそのように勉強していた事があったのです!
理由は覚えていないのですが(ずっと部屋にいるよりもの、気分転換とかだとは思うのですが)、受験生のとき、近所の公園のベンチに座り、暗記物を覚えていたのです。
なぜかハマって、しばらくそのように勉強しておりました。
勉強は何も机の上がすべてではありません。
公園や、スーパーに行った時、家族間での会話、日常の様々な場面に勉強の芽は存在します。
皆さんも是非、机での勉強に飽きた際にはいかがでしょうか?
まとめ
勉強に関する書籍は、ややもすると、その本人だからできるような、実現可能性の低いものになってしまったりもするが、本書は学習に科学的に態度を持ち込んだ、勉強の原理のような本である。
勉強法はもちろんのこと、補足で説明したような、勉強する際の環境の話や、モチベーションの上げ方、勉強前後で定着率を高めるためにやるべきことなど、総括的に学びに関してレクチャーしてもらえる本である。
ワーキングメモリ(長期的な記憶などではなく、短期的に情報を処理する脳の機能)などのいわゆる“地頭”と言われるような脳の機能まで、鍛え方を網羅している。
勉強の質を上げたい方、脳科学みたいな分野に興味のある方は、是非手にとって頂けるといいのではないかと思います。
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